介護士が介護医療院で働く際の業務は、生活援助と身体介護が基本です。
この業務内容は、他の一般的な介護施設での仕事と同様で、介護士は介護サービスを受ける高齢者の衣類を洗濯したり、施設を清掃したりするほか、要介護者の食事や移動の介助などを行います。
特に、高齢者のプライバシーに踏み込まざるを得ない排泄と入浴の介助については、特別な配慮が必要となるでしょう。
介護医療院に入居している高齢者は、身体が不自由なだけでなく、それぞれ疾病を抱えていることも十分考慮することが大切です。
ストーマと呼ばれる人工肛門を装置した要介護者の介助では、定期的に排泄物が溜まったパウチという小袋を処理しなければなりません。
きちんと処理しないと臭いが周囲に漏れることもあり、介護士には慎重な対応が求められます。
排尿障害のある高齢者に対しては、導尿補助の際にカテーテルを用意したり、排尿姿勢を支えたりすることもあります。
このような医療行為に準ずる介護サービスとして、必要に応じ口腔ケアや浣腸も施すことが必要です。
したがって、介護医療院に勤める介護士が仕事をする上で、医療に関する知識やスキルが不可欠と言えるのです。
このほかに、バイタルチェックといった健康管理も介護士の重要な業務の一部です。
介護士は、看護師などの医療従事者と協力して、高齢者が健康的な生活を送れるよう万全の体制を整える必要があります。
さらに、作業療法士と連携しつつ、自立を目指す高齢者に機能回復訓練を施し、リハビリテーションをサポートすることも介護士の仕事です。